クロスバイクでどのくらいの長距離が走れるのか?

クロスバイクのロングライド

先日、クロスバイクに興味を持ち始めた友人から「クロスバイクはどのくらい長距離乗れるの?」という質問をもらいました。

この質問、結構回答に困る質問なんですよね(笑)

  • 長距離はどのくらいの距離をイメージしているのか?
  • ペースはどのくらいで走るのか?
  • クロスバイクの車種は何か?
  • 個人の体力や運動能力はどのくらいか?

上記の条件の違いで、1回で走れる距離も出せるスピードも大きく変わってくるので、判断が難しく回答に困ってしまうんです。

今回は「クロスバイクでどのくらいの長距離が走れるか?」について、あれこれ考えてみたいと思います。

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1回で走れる長距離

クロスバイク初心者と、ある程度乗り慣れた(普段から乗っている人)で分けて考えます。

クロスバイク初心者の場合

まず、ざっくり回答すると、クロスバイク初心者が1回で走れる長距離は100kmです。

かなり頑張って走って100kmくらいが限界で、それ以上の距離になってくると全身疲労で集中力が低下して事故の原因になってしまいます。

  • クロスバイクに乗り出して半年以内
  • 街乗りの短い距離が中心
  • 普段運動をそれほどしない

上記のような初心者が気合を入れて頑張って100kmくらいです。

ロングライドに乗り慣れた人の場合

僕は、クロスバイクに一番ハマっていた時期に、TREK7.5FXで1日に270km以上走った経験があります。

平均時速(平均巡航速度)が25km/h以上になるようなロードバイクなら、1日で300km以上走ることもありますが、クロスバイクで270kmはあまりいないんじゃないかと思います。そもそもクロスバイクでやる人がいない(^_^;)

ただしこれは、僕がロードバイクに乗っていてロングライドにも慣れていて、かつマラソンが趣味で普段から走り込んで体力があるからできることです。

普段からクロスバイクに乗っている人でも、頑張って200kmくらいが限界じゃないでしょうか。

疲れは突然やってくる

クロスバイクに1回で走れる連続距離は

  • あまり乗り慣れていない人:100km
  • 普段から乗っている人:200km

って感じだと思います。

最初の50kmくらいはスイスイ進めるので「100kmも楽勝じゃね?」と思うかもしれませんが、自転車の疲労は徐々に蓄積して大きくなっていきます。

そして70km、80kmと走るうちに突然つらくなって体が動かなくなってきます。

もちろん気合と根性を出せば100km以上行けるかもしれませんが、無理して頑張っても楽しくないですよね。

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長距離(100kmロングライド)におすすめのクロスバイク

長距離(ロングライド)やツーリングを中心にクロスバイクに乗りたいのなら、スピードタイプかフラットバーロードのクロスバイクがおすすめです。

街乗りタイプのクロスバイクでもロングライドできなくはないですが、ロングライドも楽しみたいのであれば、完全な街乗りではなくスピードタイプを選んでおけば両方のシーンでクロスバイクを楽しむことができます。

ジャイアント「ESCAPE(エスケープ)RX1」

giant_escape_rx1

  • 価格:100,000円
  • コンポ:SHIMANO TIAGRA
  • 車重:9.9kg

ロングライド向けクロスバイクの大本命が、ジャイアントの「ESCAPE RX1」です。

コンポーネントがSHIMANO TIAGRAを載せていて、10万円というのは納得の価格。

カーボン製のフロントフォークとシートピラーで走行性能を引き出していて、楽にスピードが出せて長時間乗っても疲れにくいクロスバイクです。

ジャイアントにはロード専用の「FASTROAD」というシリーズがありますが、その値段出すなら、こちらのエスケープRX1で十分。

初心者ランクの値段ながら、性能的には一段上のレベルのクロスバイクです。

ビアンキ「ROMA2(ローマ2)」

bianchi_roma2

  • 価格:103,000円
  • コンポ:SHIMANO SORA
  • 車重:10.9kg

性能だけで比較してしまうとエスケープRX1から見劣りしてしまいますが、デザインやカラーリングで選ぶのもクロスバイクの魅力のひとつです。

街乗りとスピードの中間地点に存在しているようなクロスバイクで、通勤・通学などの街乗りでも楽しみたいし、週末のロングタイプも楽しみたいという欲張りな人向け(笑)の自転車です。

ローマ1だと、もうひとつレベルが上ってコンポーネントもSHIMANO TIAGRAになるのですが、お値段も上がってしまうので、総合的なバランス的にはローマ2の方がおすすめ。

ブレーキがディスクブレーキで雨の日でもしっかり効くブレーキング。ディスクブレーキなのもローマの特徴です。

キャノンデール「CAAD OPTIMO FLAT BAR 1」

cannondale_caad_optimo

  • 価格:95,000円
  • コンポ:SHIMANO CLARIS
  • 車重:9kg後半

これはクロスバイクではなく完全なるフラットバーロード。

写真のトップチューブを見てもわかるとおり、先に紹介した2台はサドル側に向けて傾斜しているのに対し、CAAD OPTIMOは完全なフラット。このままドロップハンドルに変えればロードバイクの出来上がりです(笑)

フラットバーロードなので走行性重視。今回ご紹介している3台の中では最速で、楽にスピードに乗って走ることができるので、ある程度スピードを出してのロングライドでも楽に乗りこなせます。

街乗りは苦手なの?というとそうでもなく、フラットバーロードの中ではゆったりとした走りも得意としている自転車です。

個人的には、コンポーネントがSHIMANO CLARISなのが惜しいですが(せめてSHIMANO SORA)10万円を切る価格なら十分なスペックです。

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ロングライドで気をつけたいこと

1日がかりでロングライドする場合、気をつけておきたいことがあります。

ロングライド初心者にありがちなことなので、ぜひご参考にしてみてください。

重要なのは「事前の準備」です。

着替えは必ず持つ

ロングライドする場合、バッグパックなど背負って持ち物を携帯するのが基本です。

そして入れておきたいのが「着替え」

季節にもよりますが、朝~昼間暖かかったとしても夕方は冷え込んだりします。1日で天気は大きく変わるし、移動距離が長くなると平地から山間部への移動という場合もあります。

自転車は風をきって走るので、気温以上に体感気温は寒くなります。

脱いだり着たりできるウィンドブレーカー、保温性のあるインナーなど持って工夫しましょう。

そして、脚よりも上半身!ここを冷やさないこと。

夏場で汗をかく時期なら、着替えのTシャツが2枚くらいあると完璧ですね。

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服装はサイクルジャージがおすすめ

100km近くのロングライドをするのであれば、服装もできればサイクルジャージがいいです。

シャツとかロンTでも走れなくはないんですけど、、、やっぱり汗をかいたときの吸収・発散力、風を切って走ることへの空気抵抗の疲れを軽減してくれます。短い距離だと感じにくいけど、長い距離になればなるほどサイクルジャージの恩恵を感じるものです。

写真のような派手なものだけじゃなく、街並みや観光にも溶け込むオシャレなサイクルジャージもあるので、ぜひそういったものを試してみてください。

カロリーメイト、エナジージェルなどの食料

自転車でのロングライドはカロリーを大きく消耗します。

体全体を利用して重量のある自転車を動かすので、同じ移動距離でも走るよりカロリーを消費します。

パワー切れ(よくいうガス欠)は、疲労を早めたり集中力を低下させてしまうので、思わぬ大事故につながってしまうこともあります。

  • おにぎり
  • ぱん
  • カロリーメイト
  • エナジージェル

携帯しやすくて、すぐにパワーに変わる食料を準備して、こまめに食べながらライドしましょう。

20kmごとに5分~10分休憩を入れて食べるなんてルーティーンを決めて走るのもいいですね。

お金

これは言わなくても持つ人がほとんどだと思いますが、一応。

  • 途中でコンビニに寄って食料を調達する
  • お店に寄って食事をする
  • 思わぬトラブルに対応する

数千円~1万円程度は用意しておくと安心です。

自転車、ランニング、登山(トレイル)のお金の携帯に便利なのが「モンベル スリムワレット」です。

これ、マジでおすすめです!

小銭、お札、カードが入るのはもちろん、真ん中のループのところに鍵もつけられます。

軽い・薄い・丈夫といった機能性も抜群で、ポケットにいれても気にならないのも良いです。僕も普段の長距離サイクリング、ランニングでは必ず使ってます。

パンクの修理セット

これは正直迷いました・・・

というのも、クロスバイクは無理な乗り方をしなければ、そうそうパンクするものではありません。

頻繁にロングライドする人なら、自分でタイヤのチューブを替えられることと、チューブ・修理セットを携帯するのは必須だと思います。ただ、たまにしかロングライドしない人にとって必ずしも必要かと言われると、ちょっと迷いますね。

とはいえ、チューブと修理セットを携帯しておけば、万が一パンクしたときに、親切な他のチャリダーさんが手伝ってくれるかもしれません。説明書を見ながらやれば、初心者でも意外と簡単に変えることもできるし、やっぱり必需品ということで入れておきましょう。

万が一のときの自転車保険

自転車保険というと「よく乗る人だけでいいでしょ?」と思うかもしれませんが、半分正しくて半分は間違いです。

というのも、自転車の事故で損害や賠償などのトラブルを起こすのは

  • 自転車を日常的に乗るチャリダー
  • スポーツバイクに乗り出した初心者

がほとんどだからです。

乗る機会が少ない初心者も、意外と事故を起こします。自転車そのものに慣れていないというのもあるし、クロスバイクやスポーツバイクならではの「乗りにくさ」にも慣れていないからですね。

最近は自転車事故のニュースも増えてきていますが、対人の事故で相手にケガを負わせた場合「数千万円~億単位」での賠償のケースもあります。

また、自転車同士で相手がロードバイクの場合、自転車の補填でも数百万なんてこともあり得ます。そのため、初心者こそ自転車保険に入っておくというのが僕のポリシーです。

車とは違って、自転車保険は年間で数千円で加入できて、保障やサービスも充実しています。

ロングライドを楽しむ人も、毎日の通勤・通学で使う人も、これからの時代はひとつでも保険に入っておくのが安心です。

僕が入っている保険は「CycleCall」という自転車専用の保険です。

  • 自転車事故の賠償責任で支払われる金額は最大1億円
  • パンク・故障時の無料搬送サービス

ツーリング中のパンク・故障で乗れなくなったときに「無料搬送」してくれるサービスもついています。ツーリング中に突然パンク!予備のチューブも持ってないって時に電話1本でかけつけて無料で搬送してくるのはめちゃくちゃありがたいです。どちらかというとこちらの方が使うケースが多そうですね。

年間3,400円(月額280円くらい)で保険に入れます。事故・パンクといったツーリングのトラブルを考えなくてもいいように、入っておいた方がいいと思いますよ!


⇒CycleCallの簡単な保険加入はこちらから

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クロスバイクは楽しんでロングライドする

クロスバイクで長距離を走る場合、

  • 平均時速18km/h前後
  • 休憩を含めて6時間~8時間程度の走行

が、ほどよい疲労感で次の日もそれほど疲れを引きずることなく自転車に乗れる走行です。

単純に距離を稼ぐのであれば、ロードバイクの方が距離は稼げます。クロスバイクよりも平均時速は速くなるし、長く速く走るために作られた自転車だからです。

でも、クロスバイクの目的はそこではありません。

楽しく、程よい疲れと達成感を味わうのが、クロスバイクでの長距離走の楽しみ方です。

最初の頃は無理をしないで、1日の走行距離を50km~80kmくらいに設定して、目的地や道中の名物や名所などをゆっくり楽しむロングライドをお勧めします。

慣れてきたら徐々に距離を伸ばして100kmツーリングを楽しむのもいいですね。

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