ウェッジは重さで打つ。
これは僕ががゴルフを始めて1年くらいのときに、ウェッジを買いに行ったときのゴルフショップの店員さんが言っていた言葉です。
そのときに「ウェッジは重さで打つクラブなので、男性ならダイナミックゴールドにしましょう」と重量のあるDynamic Gold(ダイナミックゴールド)のシャフトを勧められました。
今ではこの選択は少し失敗だったかなと思ってます。
というのも、僕がその後アプローチでのダフリやチャックリに悩まされたのは、このウェッジの重さが原因だったからです。
このページでは、なぜ重いクラブだとミスショットが多くなるのか?を説明します。そこからアマチュアゴルファー向けのクラブセッティングについてもご紹介します。
クラブの重さとトータルバランス
はじめに、クラブの重さとバランスの関係を説明します。
シャフトによる重さの違い
クラブはヘッドの重さ以外に「シャフトの重さ」もあります。
現在、クラブに使われているシャフトは、主に以下の3種類です。
- スチールシャフト
- 軽量スチールシャフト
- カーボンシャフト
スチールシャフトは、シャフトの捻れを抑えることができるため、クラブヘッドが暴れることなく精度の高いショットが打てるようになります。一方でシャフト自体が重くなるため、フルショットするにはアマチュアゴルファーの筋力では制御できない点がウィークポイントでした。
質の良い”軽量スチールシャフト”の登場により、力がなくヘッドスピードが遅めのアマチュアゴルファーでも、クラブを上手に操作できるようになりました。
また、最近ではさらに軽い”カーボンシャフト”が質よく進化しているので、スチールのような捻れを抑えながら力がなくても精度よくクラブを扱えるようになってきています。
ドライーバーからウェッジまでのトータルバランスが重要
但し、ここで注意しなくてはならないのがクラブのトータルバランス。
軽量シャフトでアイアンが軽くなったのなら、ウェッジもそれに合わせて軽いセッティングにする必要があります。
人間の体は直前に動作した感覚をよく覚えてます。軽いクラブを振った後に重いクラブを振ると重さのバランスが崩れて操作が難しくなります。これがウェッジによるダフリやチャックリなどミスショットの原因にもつながります。
アイアンのフルスイングはナイスショットできるのに、ウェッジのフルスイングやアプローチになるとミスショットが多くなるのは、クラブの重さの違いが原因であることが多いんです。
重いクラブでミスショットが多くなる原因
重いクラブでミスショットが多くなる原因は2つあります。
- クラブが振り遅れる
- ボールの手前にクラブが落ちる
クラブの重さで振り遅れる
クラブの重さを制御できる筋力がないため、振り上げたクラブが戻しきれずインパクトで振り遅れてしまいます。インパクトの基本は「構えたとおりのスタイル」です。
クラブが振り遅れてしまうと、フェースが開いてシャンクが発生したり、無理やり戻そうと力むと芝を叩いてしまいダフリ、チャックリが発生します。
ボールの手前にクラブが落ちる
また、クラブの重さに耐え切れずボールの手前でクラブヘッドが落ちてしまうミスショットも多くなります。
バックスイングからトップの切り返しで手首のコックが自然に入るのですが、ダウンスイングでクラブの重さに耐え切れずコックは早めに解けてしまい、クラブヘッドが手前に落ちてしまうのです。
ダフリ・チャックリを防止するクラブセッティング
クラブバランスが良ければ重いクラブを使用してもよいのか?
アマチュアゴルファーに限って言えば、僕は重いクラブは必要ないと思っています。
どうもアマチュアゴルファーは自分の力(筋力)を過信する人が多く、自分なら重いクラブも操作できると思っている人が多いです。また、軽いクラブだとクラブが暴れるとか、操作性が悪くなると思っている人も多いです。
ハッキリ言って、アマチュアゴルファーのほとんどが重いクラブを操作できてないし、軽いクラブで操作性が悪くなるのは自分のゴルフの技術が未熟だからです。
僕はダイナミックゴールドは、力のある上級者アマチュアゴルファーかプロゴルファーのみが使うことのできる「超上級者向けのシャフト」だと思っています。それほどあのシャフトは重くアマチュアゴルファーには制御できないクラブですよ。
おすすめのシャフトセッティング
アマチュアゴルファー向けのアイアン・ウェッジのセッティングは、ドライバーのヘッドスピードを目安にします。
ヘッドスピードが43m/s以上の場合
- アイアン:N.S.950
- ウェッジ:N.S.950 or N.S.1050
ヘッドスピードが43m/s未満の場合
- アイアン:カーボン製
- ウェッジ:N.S.950
がおすすめです。
アイアンのシャフトにカーボンというと抵抗ある人もいると思いますが、固定観念は捨ててください。ゴルフはクラブを使うスポーツ。自分に合ったクラブセッティング無くして上達はありえません。
ウェッジによるフルスイング・コントロールショットが苦手な人や、ダフリ・チャックリが連発してしまう人は、ぜひシャフトの見直しをおすすめします。
軽いクラブにすることにより、驚くほどミスショットが少なくなることがありますよ。