アマチュアゴルファーのドライバーショットで、スライスに悩む、フックに悩むという人は多いですが、ラウンド中、右にも左にも曲がって困るという人も結構います。
実は、スライスに悩むフックに悩むというトラブルよりも、左右どっちに曲がるか打ってみないとわからないという状態の方がゴルフの悩みは大きいです。
左右にブレてしまう理由はいくつか考えられるのですが、比較的多い原因として、技術的な面とメンタル的な面の2つが考えられます。
今回はその2つの原因と解決策をご紹介します。
ドライバーショットが左右に曲がる原因
本番ラウンドでドライバーショットが左右に曲がってしまう原因をご紹介します。
体の軸がブレている
まずは技術的な原因です。
打つたびに右へ曲がる・左へ曲がるとドライバーショットが安定しない原因は「体の軸が大きくブレていること」です。
スイングのときの「体の軸」は完全に止めることはできません。
ゴルフのスイングでは「体の軸を動かすスイング」と「体の軸を動かさないスイング」の2つの方法があります。どちらも正解・不正解ではなく、技術的な違いです。
一般的には
- 軸を動かすスイング:飛距離・力強いショット
- 軸を動かさないスイング:安定したショット
と分けられますが、必ずしもそうではありません。
僕自身は「軸を動かさないスイングは、体の軸をずらさないように意識する余り、スイング自体が窮屈になり体重移動も制限されるので弊害の方が大きい」と考えています。体の軸を止めて右足に体重が残ったままダウンスイングからインパクトを迎えるとミスショットに繋がります。
ただし、体の軸を動かし過ぎるスイングはもっと大きなミスショットを誘発します。
この軸のバランスが難しいので、ショットが安定しない初心者やアベレージゴルファーは「動かした軸を戻すタイミングが原因で右にも左にも飛んでしまうドライバーショット」になってしまうんです。
- ドライバーショットで右足に乗せすぎて軸がブレる
- ダウンスイングから軸を戻す動作が始まる
- インパクトで戻しが足りないと右へプッシュアウト
- インパクトで戻し過ぎると左へひっかけショット
といった流れでミスショットが生まれます。
ミスショットを恐れる精神的なミス
みなさん、プロゴルファーのドライバーフェアウェイキープ率をご存知ですか?
日本に「井戸木鴻樹プロ」というシニアゴルファーがいます。全米プロシニアで優勝経験もあり、3年連続フェアウェイキープ率No.1を受賞したプロゴルファーでもありますが、井戸木鴻樹プロでさえフェアウェイキープ率は66%です。
フェアウェイキープ率No.1のプロゴルファーさえ3回に1回はボールを曲げてフェアウェイを外しているのです。
アマチュアゴルファーならほとんど真っ直ぐ飛ばなくても普通ですよね。
ドライバーショットはもともと曲がるショットです。
全て真っ直ぐ飛ばすことは不可能なのですから、まずは前提として曲がるショットであることを認識しましょう。
それが1回でも意図しない方向へ曲がったりすると、変に意識したりインパクトのときに無理やり手を返したりという小手先の対応をとろうとします。これが右にも左にも曲がる原因です。
ドライバーショットが左右に曲がるときの対策
ドライバーショットが安定しないときの対策をご紹介します。
右肩を後ろに引いて腕だけで振り切る
初心者やアベレージゴルファーのほとんどが、ドライバーショットでの構えが間違っています。ひと言でいうと「構えたときに右肩が突っ込み過ぎている状態」です。
ドライバーショットではボールの位置は左足かかとの延長線上
と教わる人が多いのではないでしょうか?
ボールの位置は間違いないのですが、問題は右肩。ボールが前に出る分右肩が突っ込み気味になってしまう人が多いです。
右肩が少し落ちたようになって右肘も軽く曲がるくらいがベスト
これを意識して構えて、横振りのような感覚で腕をメインに振り切ってください。
これなら軸がブレることなく安定したショットが打てるようになります。
ドライバーショットの技術的なことについては、以下のページも参考にしてみてください。
ミスショットが出てもいつもどおりのスイングをする
ドライバーショットは曲がるものです。
フェード系なら真っ直ぐから右へ曲がるショット、ドロー系なら真っ直ぐから左へ曲がるショットはミスショットではありません。
フェード系が持ち球の人なら本番ラウンドで右に曲がるショットを打ち、ラフや傾斜に打ち込んだとしても次のティーショットでは気にすることなく今まで通りのスイングをしてください。
- フェードが持ち玉なのに、普段でないフックやひっかけが出た
- フック系なのに大きくスライスするショットが出てしまった
普段出ないショットが出て焦って直そうとするからこそ、さらにミスショットの連発にハマります。
ドライバーショットは曲がるもの。
何度も言ってきましたが「ドライバーは曲がるもの」という意識をもって、次のティーショットでは前のことは完全に忘れましょう。
ティーショットではあれこれ考えず、体の動きに任せて振り切る!
この意識だけを持てば、右にも左にも曲がってしまうというショットは出なくなっていきますよ。